音、光、振動を使って、
もうすぐ世界中の人が侵略される。
すでに、1,000万人の心をコントロールすることに成功した研究機関が世界で暗躍している。
だからあたしたちは、それを阻止するために、研究所とおもわれる建物をすべて破壊することにした。
というのは、マインドコントロール反対組織のリーダー、ピウィ。
KBC放送をとおして、世界中でピウィの演説が流されている。
すでに、世界の6カ所の爆撃に成功しているとピウィはつづける。
音と光と振動を使って、群衆の心がコントロールされようとしている証拠を
ていねいに、1つひとつ説明するピウィ。
視覚、聴覚、感覚の3つをあるゆらぎをもった周波数で刺激することで、
人は、凶暴にもなるし、被暗示生が強くもなるし、記憶を抑制することも解放することもできる
ということが、むずかしい数式で表されている。
実際にマインドコンロールされている映像が流される。
不自然なリズムを刻む音楽がBGMで流れている。
このマインドコントロールメソッドを使えば、世界中の人を自由に動かすことができるという。
むかし、サブリミナル効果という技法がもてはやされたが、
最新のマインドコントロールメソッドでは、それ以上に、人の心を自在にコントロールできる。
この方法でつくられた、ある映像を大統領に見せれば、
大統領はたちまちにして核ミサイルを発射する命令をだしてしまう
ということもかんたんにできてしまう。
30分にわたって、ピウィはマインドコントロールメソッドの危険性をうったえた。
その後、KBC放送のキャスターが登場し、ピウィに質問する。
「もう少し、原理をわかりやすく説明していただけますか?」
人間の意思決定の98%は、無意識で行っています。
心臓を何ミリアンペアの電力で何ヘルツの周期で動かすかを論理的、意識的に行っている人はいません。
それだけでなく、今夜、何を食べるかでさえ、無意識、集合意識、偶然、必然が重なって意思決定させられています。
テレビを見てカレーが食べたくなったとします。
その人がテレビを見なければ、カレーを食べたくならなかったかもしれません。
カレーの番組をやろうとしたプロデューサがいます。
そのプロデューサもなにかの必然があって、カレー番組をつくることにしました。
その日に放送すると決めた編成がいます。
このように、1つの決断には、無数の無意識が関係しています。
自分の意志を自分で決定しているというのは、幻想でしかありません。
マインドコントロールメソッドは、無数の無意識を統合することができます。
カレーが食べたくなる必然を引き起こすこともできれば、
戦争を起こしたくなる必然を引き起こすことさえできるのです。
キャスターは、論理の飛躍にすこし混乱した。
「話題を少し変えて、
マインドコントロールメソッドを悪用している研究グループがいるということでしたが・・・。」
そうです。
世界の先進国で自殺率が高まっているのは、研究グループの活動によるものです。
自殺メソッド、
反乱メソッド、
平和メソッド、
などなど、いろんなコントロールメソッドの実験に成功しています。
平和を訴えるリーダーが増えているのも、研究活動の1つだと考えられます。
あたしたちの現在の観測では、研究グループは、
一度使ったマインドコントロールを解除するメソッドをまだ完成させていません。
だから、一度、平和メソッドでコントロールされた人は、
強力なパワーで平和活動をしつづけていると考えています。
キャスターはまた、質問する。
「それでは、研究グループはいったい何を目的としてメソッドを利用しているのでしょう?」
かれらは、研究グループですから、研究以上の目的はありません。
核融合反応を研究したグループが、戦争のためではなかったのとおなじです。
いつの時代も研究グループの意図とは別に、技術は活用されていますから。
ただ、今後も研究には莫大な費用がかかりますから、
資金援助を必要としています。
と同時に、カルト宗教団体、あるいは国家がサポートしたいと考えはじめているようです。
メソッドを手にした団体は、世界の人の行動を自由に操ることができるのです。
キャスターは思わず
「そんなことが赦されるんでしょうか?」
と質問した。
ピウィの答えは・・・
次回につづく・・・
・・・かも。
(※すべてフィクションです。)
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